凸版印刷 読解力向上を支援する「navima読解力育成ドリル」を開発、小中学生向けのICT学習サービス「navima」に搭載
2021年03月15日
 凸版印刷株式会社(東京都千代田区、麿 秀晴社長)は、子ども達の読解力向上を支援するため、「文を正確に読む力」を身に付ける「navima読解力育成ドリル」を開発。2021年4月より提供を開始する、小中学生向けのICT学習サービス「navima」(※1)に搭載する。また「文を正確に読むことを促す問題」や「文構造の理解を促す解説動画」などを取り入れた読解力育成ドリルを提供することにより、子ども達の読解力の向上を支援する。
 「navima読解力育成ドリル」の開発に先立ち、子どもたちの読解における課題を顕在化し、よりよい学習体験を提供すべく、全国の小中学生約1500人を対象に子どもたちの読解力を測る独自の調査を2020年8月1日から9月4日に実施した。その結果、文を正確に読めていない子どもたちがいることや、その要因として「基礎的な文構造の理解不足」「知識や経験から文の内容を誤って思い込む」などがあることがわかった。なお、「navima読解力育成ドリル」は、先行研究の調査や専門家へのヒアリング、今回の独自調査を含め複数回行ってきた調査の結果、そして「J,COSS日本語理解テスト」の内容をもとに開発し提供する。


「navima読解力育成ドリル」の問題のイメージ © Toppan Printing Co., Ltd.

■ 調査概要
・対象:全国の小学生・中学生約1500名
・実施期間:2020年8月1日から9月4日
・調査内容:
 文に合致する正しい絵を選ぶ択一問題や、絵に合致する正しい文を選ぶ択一問題などで構成。文の題材は人物や動物といった「具体的な場面や状況を思い浮かべやすい具体物」と、丸や三角、四角など「具体的な場面や状況をイメージしづらい抽象物」の2パターンで構成した。また日本語の文法理解度を評価することができる「J.COSS 日本語理解テスト(※2)」をベースに、独自の難易度を組み合わせたオリジナルの問題で、文法の理解度を多角的に判定した。
・結果:
 回答およびアンケートの集計・分析から、文構造には難易度があることや抽象的テーマの文は具体的テーマに比べ正答率が低いこと、成績が低い子どもは思い込みで問題を誤答する傾向があることなどがわかった。

■ 「navima読解力育成ドリル」の特長
・一人ひとりの読解力に合わせて学習できる、細かな難易度設計
複数の難易度を段階的に組み合わせた独自の構成により、スモールステップで「文を正確に読む力」を養う。イラストを取り入れた短い文の問題から始め、徐々に難易度を高めていくことで、文を読むことが苦手な子でも、無理なく学習に取り組む。

・隠れたつまずきを見つけ出し、文を正確に読むことを促す問題
実は曖昧になっている文構造の理解や曖昧な文の読み方に対して、隠れたつまずきを見つけ出す問題を出題。単語を拾い上げてなんとなく読むのでは読み間違えてしまう文や、自分の知識や経験から内容を推測することができない文の問題を取り入れ、文構造を意識しながら読むことを促す。

・問題を解きっぱなしにしない、つまずきを克服する多様な学習体験
「文構造の理解を促す解説動画」をはじめ、「問題を図解する解説」や「文構造の基礎を確認する基礎 問題」など、学びを深める多様な学習体験を搭載します。また、問題を間違えた際には類題を自動で出題するため、再び問題を解きなおすことで、学習した内容の定着を図ることが可能。

■犬塚美輪先生(東京学芸大学 准教授)からの「navima読解力育成ドリル」へのコメント
読解力を伸ばすためには、難しいポイントを解きほぐし、読み方を体系的に学ぶことが効果的です。今回の調査からは、子どもたちが苦手な文構造の特徴や、読み取りに影響する題材の要因が明らかになってきました。文構造や題材の要因は、大人からは見えにくいこともあり、読み方が指導されにくいところだと言えます。「もっと丁寧に読みましょう」としか指導されないことも少なくないでしょう。調査結果を活かして、「丁寧に読む」とはどうすることなのか、子どもたちが読み方を楽しく学んでいける教材になることを期待しています。

■ 今後の目標
 「navima読解力育成ドリル」は、2021年4月の提供開始後も進化を続ける。先生や友達と学び合うための協働学習コンテンツの開発をはじめ、ドリルの回答データの分析や学校現場へのヒアリング・意見交換を重ねながら、子ども達の読解力向上に向けて、よりよい学習体験の提供を続ける。

※1 「navima」
子どもが「主役」の学びを実現するデジタル教材プラットフォームで、子ども一人ひとりが自分に合った学びを見つけ、自分のペースで学習を進めることができる。教科は、算数/数学・国語(読解・漢字)・理科・社会、英語に対応。従来から高い評価を頂いている「アダプティブドリル」に加え、ドリル回答中に利用できる解説動画やチャットボット(2022年提供開始)など「お助け機能」を拡充することにより、「問題を解く」という学習体験だけでは支援しきれなかった、学習に苦手意識を持っている子どもを手厚くサポートする。
URL:https://navima.jp/

※2  J.COSS日本語理解テスト
J.COSS研究会編著(2010)『J.COSS 日本語理解テスト』 風間書房
J.COSS研究会によって英語版と欧州各国語版文法理解テストをもとに制作された、日本語の文法理解状況を評価することができるテスト。文法20項目80種類の問題と、解答選択肢(絵)で構成されており、対象は3歳-高齢者。『解説』には文法理解(聴覚・視覚)の生涯発達過程や高齢者、発達障害児、聴覚障害児、第二言語学習者の調査結果が示されている。また、『図版』には問題文を口頭で提示する聴覚版と、聴覚障害児・者にも実施可能な問題文が印刷提示された視覚版が含まれている。
URL:http://jcoss1997.com/