凸版印刷 航空手荷物用ICタグインレットを開発、ロストバケージ削減・業務効率化を支援
2019年09月11日
 凸版印刷(東京都千代田区、麿秀晴社長)は、航空手荷物の紛失(ロストバケージ)削減や業務効率化を目的に、長距離で安定した読み取りを実現する、アンテナにICチップを実装した航空手荷物用ICタグインレット(※1)(以下、同製品)を開発した。2019年8月より海外の航空手荷物ラベル製造メーカーへサンプル出荷を開始、2020年1月より販売を開始する。
※1インレット…PETなどのフィルム上に、アルミ箔や導電性インキでアンテナを形成しそのアンテナにICタグ用ICを搭載したもの
  同製品は、アンテナにICチップを実装したインレットの構造を航空手荷物向けに最適化したもの。電波の受信感度を高くしたことによる長距離通信と各国において異なる帯域での通信を可能にした独自設計のアンテナに、低消費電力が特長の最新ICチップを搭載。長距離で安定した読取りが可能なインレットを実現した。これにより、近年ICタグの導入が進む航空業界における航空手荷物用ICタグの普及を推進する。

 なお、同製品は、2019年9月11日(水)から13日(金)まで開催される「第21回 自動認識総合展」(会場:東京ビッグサイト)の凸版印刷ブース(南ホール4F・A-84)にて展示する。


今回開発した航空手荷物用ICタグインレット© Toppan Printing Co., Ltd.


航空手荷物用ICタグ 使用イメージ(写真は航空手荷物用ICタグラベルに加工して取り付け)© Toppan Printing Co., Ltd.


 近年、世界的に航空業界では、手荷物積み残しやロストバゲージの削減のため、ICタグを手荷物に取り付けることによる管理が進んでいる。世界の航空会社で構成される団体である国際航空運送協会(IATA)では、航空手荷物の輸送について出発地から目的地までの主要地点におけるトラッキング(追跡)実施を加盟航空会社に求めており、2020年以降全ての航空手荷物へのICタグ導入を推奨している。
 これらの背景のもと、凸版印刷はこれまでICタグ製品の開発で培ってきたノウハウを活かし、航空手荷物向けに最適化したICタグインレットを開発。アンテナにICチップを実装したインレットの構造を独自設計により工夫し、長距離で安定的な読み取りを実現した。

■ 同製品の特長
・独自設計により長距離で安定した読み取りを実現
 航空手荷物管理では管理対象の荷物が様々な向きでベルトコンベア上を搬送されるため、ICタグには幅広い指向性が求められる。インレットに実装されるアンテナ形状を独自設計により最適化することで、電波の受信感度を高め安定した読み取りを可能とした。

・各国で使用可能な周波数帯域での運用を実現、グローバルな展開に対応
 ICチップは各国の電波法に準拠するため、使用可能な周波数が異なるが、同製品は欧州等で使用される860MHz帯と日本・米国・中国等で使用される915MHz帯に対応している。これにより、国際便の航空手荷物タグに求められる両帯域での運用を実現する。

・国際基準の通信性能に準拠し、安心・安全な通信を実現
 航空手荷物管理に求められる長距離で安定した読み取りと、各国で使用可能な帯域での運用の実現により、国際航空運送協会(IATA)が規定する通信性能に準拠したインレット。

■ 価格
約6円/枚(インレット100万枚ロットの場合)

■ 今後の目標
 凸版印刷は、本製品の技術検証等を進め、2020年度1月から国内外の航空用手荷物ラベル製造メーカーへ向けて販売を開始し、2020年度に関連サービスも含め約3億円の売上を目指す。また、ICタグ普及に向けて流通向け低価格ICタグ「SMARTICS®-U」の展開をはじめとしたICタグ、リーダ、決済システム、包装材、ソースタギング(装填・内蔵)など、ICタグ全般に関する製品・ソリューションの提供を進め、さまざまな業界の業務効率化や商品などの個品管理実現に向けた取り組みを推進していく。