凸版印刷 PET単一素材の個包装向けモノマテリアル軟包材を開発
2019年07月02日
 凸版印刷(東京都千代田区、麿秀晴社長)は、近年社会課題となっているプラスチックごみ問題に対応するため、よりリサイクルしやすいPET(ポリエチレンテレフタレート)単一素材からなる個包装向けモノマテリアル軟包材を新たに開発した。2019年7月より、海外・国内のトイレタリー、医療・医薬、食品業界向けにサンプル出荷および販売を開始し、2025年に関連受注を含め約30億円の売上を目指す。
 同製品は、「GL FILM」のラインアップの1つである「GL-LP(ジーエルエルピー)」を活用したPP(ポリプロピレン)単一素材の軟包材に続く、PET単一素材のモノマテリアル対応製品。
 従来の個包装に使われる包材がアルミ素材を含む複数素材から構成されているのに対し、同製品は世界トップシェアの透明バリアフィルムブランド「GL BARRIER(※1)」の1つであるPET基材の「GL FILM(※2)」と、PETシーラントにより構成されている。この製法と素材構成により、高い酸素バリア性と水蒸気バリア性、内容物の香り・品質を損なわない低吸着性を付加すると同時に、単一素材化(モノマテリアル化)によるリサイクル適性も高めた。
 ASEANなどで需要の見込まれるシャンプーやコンディショナーなどの液体トイレタリー製品向けの個包装を初めとし、医薬品、食品など幅広い商品パッケージに利用でき、プラスチック減量化にも貢献する。

 なお同製品は、2019年7月3日(水)から5日(金)まで開催される医薬品・化粧品・洗剤の専門技術展「第21回インターフェックス ジャパン」(会場:東京ビッグサイト)の凸版印刷ブースにて展示する。


製品写真 © Toppan Printing Co., Ltd.


■ 開発の背景
 プラスチックごみ問題が注目される中、環境配慮型包材の需要がますます高まっており、グローバル企業の多くが容器包装のより優れたプラスチック資源循環に向けた目標を設定し、さまざまな施策を打ち出している。
 凸版印刷は、これらの社会課題の解決と、取り組みを表明しているグローバル企業のニーズに対応するため、約30年にわたり透明蒸着バリアフィルムの世界トップメーカーとして培ってきた蒸着技術とコンバーティング技術を最大限活用することで、同製品の開発に至った。

■ 同製品の特長
・PET単一素材による個包装のモノマテリアル化を実現
一般的な個包装には、PET素材にアルミ素材やポリエチレン素材などを組み合わせた材料が使用されている。同製品は、PET基材の「GL FILM」とPETシーラントを組み合わせることで、モノマテリアル化を実現した。

・優れたバリア性能と低吸着性の両立
「GL FILM」の優れたバリア性能と、PET素材の低吸着性を兼ね備えた軟包材。外部の酸素や水蒸気などの影響をほとんど受けないだけでなく、内容物成分の吸着や臭い移りを防ぐ。

・高い視認性、商品訴求力
透明なフィルムのみで構成されているため、内容物の視認性が高く、商品訴求力の向上が可能。

■ 今後の目標
 凸版印刷は本製品を、ASEANなどで需要の見込まれる個包装向け軟包材市場に向けて拡販していく。
 また、リサイクル適性を高めた多種多様な内容物に対応するモノマテリアル包材の開発を推進するとともに、プラスチック資源循環に向けたさまざまな環境配慮型パッケージの開発に全方位的に取り組んでいく。


※1 GL BARRIER
凸版印刷が開発した世界最高水準のバリア性能を持つ透明バリアフィルムの総称。
独自のコーティング層と高品質な蒸着層を組み合わせた多層構造で、安定したバリア性能を発揮する。また多くの優れた特性が高い評価を受け、食品から医療・医薬、産業資材に至る幅広い分野で採用されている。
「GL BARRIER」シリーズでは、高機能・高付加価値製品向けの「PRIME BARRIER」、消費財から産業資材まで幅広い用途に向けた「GL FILM」、軽包装向けの「FRESHLIGHT」を展開している。
http://www.toppan.co.jp/specialct/glbarrier.html

※2 GL FILM
凸版印刷が独自に開発した透明蒸着バリアフィルム。独自の蒸着加工技術による世界最高水準のバリア性能と用途に応じた豊富なバリエーションによって、国内だけでなく欧州を中心に北米、東南アジアなど海外市場でも高い評価を得ている。今日では透明蒸着バリアフィルム市場のトップブランドとして、約45カ国以上の国と地域、約1,500社、約15,000点の商品に採用されている(2018年8月時点)。