日印産連 『じゃぱにうむ2019』で9社が事例発表、地方創生事業のさらなる拡大めざす
2019年03月19日
 一般社団法人日本印刷産業連合会(日印産連、金子眞吾会長)は3月18日、品川区西五反田の大日本印刷 五反田ビル1階ホールで『じゃぱにうむ2019―印刷産業の地方創生事業事例発表会』を開催し、印刷産業10団体および関連産業・関係者、一般など150名が参加した。
 日印産連では、地域おこしに貢献する全国各地の地方自治体・企業・大学・団体と連携する印刷産業のモデル事業の集約・共有化を図るとともに、広く社会へアピールすることで、印刷産業がリードする地方創生事業のさらなる拡大をめざし、同発表会を開催した。
 冒頭、滝澤光正日印産連価値創出委員会委員長は多数の参加者に対して感謝の意を示すと共に「地方創出をキーワードに事業を推進している。印刷会社は47都道府県に数多く存在し、いろいろなお客と、取り引きがあり地域のまとめ役、ハブである。今まで、このようなシンポジウムを開いたことがなかった。今日は9社の事例を発表するが印刷会社の役割を理解してほしい」と述べた。
 また、2015年6月に、日印産連が国内の業界団体としては初めて国連グローバル・コンパクトへの参加表明を行い、SDGs(持続可能な開発目標)を支持するとともに、2018年10月には、内閣府が推進する「地方創生SDGs官民連携プラットフォーム」にも参加したことを語った。
 次いで、遠藤健太郎内閣府 地方創生推進事務局 参事官が「地方創生に向けたSDGsの推進について」をテーマに基調講演を行った後、印刷産業の地方創生事業事例発表が行われた。

 9社の事例発表は次のとおり。
①大川印刷 (神奈川県横浜市) 
テーマ:SDGsを通じた社会的課題解決型新規ビジネスの推進
②ソーゴー印刷(北海道帯広市)
テーマ:移住の本「りくらす」&仕事の本「わくらす」によるUIJターン事業
③望月印刷(東京都台東区)
テーマ:地域と共に歩む企業―台東区「マロニエ祭」台東区「モノマチ」墨田区「スミファ」―
④新踏社(奈良県奈良市) 
テーマ:一冊のノート開発から気づいた地元環境を守るためのアクション
⑤平山印刷 (沖縄県豊見城市)
テーマ:「TOYOPLA」人材・企業の受皿が、地域産業のプラットフォームになる!
⑥福豆屋(福島県郡山市)
※印刷会社ではないが、UCDA(ユニバーサコミュニケーションデザイン協会)認証を取得したお弁当パッケージによる適切な情報伝達を実践している事例として招聘
テーマ:フクシマケン食の復興支援 みんなのプロジェクト
⑦共同印刷(東京都文京区)
テーマ:共同印刷が取り組む地域連携事業について「鳥取県西部ブランディングプロジェクト」
⑧精英堂(山形県米沢市) 2018年シールラベルコンテストで日本印刷産業連合会会長賞
テーマ:純米大吟醸酒「澤乃泉ふたとせ」のマーケティング戦略に向けた高精細ラベルデザイン演出力
⑨興栄社(東京都江東区)
テーマ:神津島村で地域資源の有効活用~桑を使った観光用紙漉きと菓子製造~

 発表終了後、生越由美東京理科大学大学院教授は「9つの発表はベクトルが違う」と述べ、「①大川印刷はSDGsがビジネスになると証明された。②ソーゴー印刷は、なぜ出版か。情報発信からイベント、旅行と拡げ、リアルに編集の強みが現れていた。③望月印刷はリーダーが大事だということ、④新踏社は、奈良のノートは素晴らしい。買うだけでなく、寄付もできるという素晴らしいイノベーションだ。⑤平山印刷は、トヨプラ、これだけの成功は素晴らしい。今後が楽しみだ。⑥福豆屋は、情報品質が大事、UCDAの取り組みは日本中だけでなく、世界中まで広げてほしい。⑦共同印刷の大山時間は素晴らしい。懸念はリーダーの育成だが、短期間ではできないのでフォロー体制が大事だ。課題は夢のある取り組みだ。⑧精英堂印刷は高精細ラベルに江戸時代の画家・若沖(じゃくちゅう)の絵が感じられる。⑨興栄社はリグニンからバイオプラステックは持続的社会で大事なこと。今後、いかに天然の物で容器を作るかだ」と講評を語った。
 この後、場所を移動してレセプションが行われた。 


 滝澤光正 価値創出委員会 委員長が挨拶



 生越由美教授が9社の事例発表について講評を語る