凸版印刷 水性印刷と無溶剤ラミネーションを組み合わせた包材を開発
2018年10月02日
 凸版印刷(東京都千代田区、金子眞吾社長)は、水性印刷と無溶剤ラミネーションの技術を組み合わせ、環境負荷を大幅に低減する環境配慮型包材を開発した。レトルト食品向けや高い機能性が求められる医療・医薬品向けに2018年11月からサンプル出荷を実施、2019年2月より本格販売を開始し、2020年度に関連受注を含め約20億円の売上を目指す。
 同製品は、水性インキを使用する印刷(以下 水性印刷)と、有機溶剤を使用しないラミネーション(以下 無溶剤ラミネーション)を組み合わせて環境負荷を大幅に低減した包材。凸版印刷が長年培ってきた環境負荷低減を実現するパッケージ製造技術により、従来の油性印刷で有機溶剤を含むドライラミネーション方式の製品と比較してCO2排出量を約20%以上、VOC(揮発性有機化合物)使用量を約80%以上、それぞれ削減した。

 なお同製品は、2018年10月2日(火)から5日(金)まで開催される「TOKYO PACK 2018 -2018東京国際包装展 -」(会場:東京ビッグサイト)の凸版印刷ブース(東2ホール・小間番号2-42)にて展示される。





レトルト食品や医療・医薬品にも展開できる

■ 開発の背景
 2020年以降の温室効果ガス排出削減などの新たな国際的枠組みであるパリ協定の発効や、SDGs(持続可能な開発目標)への関心が高まり、世界規模での環境配慮や省資源化推進の機運が高まる中、包装材料にもCO2の排出量削減など環境対応の要望が増加している。
 水性印刷は環境適性に優れるため、菓子などの軽包装用途として広く採用されている。一方で、耐熱性に課題があり、レトルト対応パウチなどの高温殺菌を行う商品ではこれまで使用されていなかった。
 凸版印刷ではこのたび、製造設備と材料の技術開発により水性印刷と無溶剤ラミネーションを組み合わせることで、環境適性に優れると同時に耐熱性・低溶出性と高い耐内容物性を兼ね備えたパウチを実現した。

■同製品の特長
・VOC使用量の削減
水性印刷と無溶剤ラミネーションはそれぞれ有機溶剤を使用しないため、油性印刷で有機溶剤を含むラミネーション方式の製品と比べ、VOC使用量が約80%以上削減される。

・CO2排出量の削減
有機溶剤を使用しないことで溶剤回収の設備が不要となり、CO2排出量が約20%以上削減できる。

・高い耐内容物性を保持
環境負荷低減包材でありながら、高い耐内容物性を保持。アルコールや香料濃度の高い内容物や、強アルカリ性の内容物も包装が可能。また、高温加熱殺菌時の接着剤由来の溶出物を抑え、香り・風味を損なわない。


■ 価格
従来の包材と同等の価格を実現した。

■ 今後の目標
凸版印刷では、水性印刷および無溶剤ラミネーション技術を食品業界にとどまらず、医療・医薬品などの高機能性や環境適性が求められる業界にも展開を進めていく。