上海市印刷関係企業訪日研修団、大日本パックェージ本社工場視察
2017年11月10日
 北九州市環境局は、上海市との大気環境改善交流協力の一環として、10月22日~28日にかけて、上海市印刷関係企業訪日研修団一行28名を含む総勢30名で、日本国内の包装印刷関連企業9社、日本印刷産業連合会を訪問し、日本の印刷産業および印刷会社における揮発性有機化合物(VOC)をはじめとする大気汚染物質への取り組み状況、環境装置等の最新技術について視察、意見交換等を行った。26日午後には、全国グラビア協同組合連合会の会長である田口 薫氏が社長を務める、軟包装グラビア印刷専業者の大日本パックェージ㈱本社工場を訪れ、触媒式燃焼装置、印刷現場の環境改善に一役買っているプッシュ・プル等を見学した。

 北九州市と中国との大気汚染に関する交流は、2013年5月、北九州市において「第15回日中韓三カ国環境大臣会合(TEMM15、the 15th Tripartite Environmental Ministers Meetingsの略)」が開催され、大気汚染問題については、互いに理解を深め、協力し合うことを通じ、解決を図っていくことの重要性が認識され、新たに3カ国による政策対話を設置するなど今後の協力の推進が確認されたのが契機だ。
 2014年4月、韓国・大邱(テグ)で開催されたTEMM16において、大気汚染問題については都市間協力を歓迎する意向が示されたのを受け、北九州市は、上海市を含む中国4都市を対象に、14年度より、大気環境改善の都市間連携事業をスタートしている。

 10月26日、研修団は大日本パックェージ本社工場に到着し、出迎えた田口社長は日本のグラビア印刷業界について、「日本の国土は中国の1/25しかありませんので、業界がまとまることができました。日本の大気汚染防止法は、環境省と日本印刷産業連合会との合作で出来上がった、法律と自主規制を組み合わせたベストミックスの産物なのです。その結果、グラビア印刷から排出していたVOCを80%前後削減できました」と説明を加え、工場立地については、「日本は国土が狭いですから、ここは工場が住宅のそばにあります。14年前に工場が稼働した時には、環境装置を導入するなどしてVOCの排出抑制、悪臭処理などに取り組みました。生産設備の他に環境装置を導入することは、中小企業にとっては大変な負担となりましたが、その甲斐あって、今では住民の方々にも理解が得られ、良好な関係を築いています。皆さんの工場に比べると狭く、見学もしづらいと思いますが、日本の中小企業が取り組んできた成果、装置を見ていただき、中国での工場運営の参考としていただければ幸いです」と歓迎した。


 意見交換する視察団


 田口薫社長