凸版印刷 放射性物質を吸着するゼオライト機能紙を開発
2012年03月07日

凸版印刷(金子眞吾社長)は、紙にゼオライトを高密度で充填した、放射性物質を吸着するゼオライト機能紙を開発、検証用のサンプル出荷を2012年3月上旬より開始する。
ゼオライトは放射性物質であるセシウムを吸着する機能を持つことが一般的に知られているが、この機能紙は、高密度の充填によりゼオライト自体の特長を維持したまま加工性の向上を実現している。
今後、大学や企業、自治体、研究機関と効果検証を進めるとともに、用途開発を行い早期の実用化を目指す。
昨年3月11日の東日本大震災に伴う福島第一原子力発電所の事故に伴い、原発から放射性物質が飛散、この対策として、政府は「除染に関する緊急実施基本方針」を作成、除染に必要となる技術情報を継続的に提供することとなっている。
この「除染技術カタログ」では、放射性物質であるセシウムを吸着する吸着剤としてゼオライトが取り上げられている。また福島県では、農地や森林などでの 放射性物質の除染に関する基本方針を策定、この中で水田の除染についてはゼオライトを散布する方法が盛り込まれている。一方で従来のゼオライトの散布では 均一に撒くことが難しく、また施工の際に大変な人手や手間がかかるという課題があった。
今回のゼオライト機能紙は、ロール原反での提供が可能なことから、対象の土地などに対して均一に、かつ簡単に敷き詰めることが可能となり、施工の手間が 大幅に削減される。また、ロール原反の状態で備蓄しておくことにより、緊急事態の際などにスピーディに施工することが可能となる。

【特 長】
▽紙の形状であることから、施工しやすい枚葉やロール原反での提供が可能
▽断裁や折りたたみなどの加工が容易
▽均一な施工が可能。また巻き取ることにより容易な回収も可能

【今後の展開】
サンプル提供により、放射性物質の吸着性能の実証評価を行うとともに、用途開発を進めていく。さらに、早急な実用化、量産化を図ることで、今後の除染事業への貢献を目指す。