大日本印刷 長期保存とフードロスを削減できる「Micvac」の新タイプ容器を開発
2017年05月31日
大日本印刷(DNP,北島義俊社長)は、冷蔵で長期保存できる調理済み食品(レディミール)を製造する加熱調理殺菌システム「Micvac(ミックバック)」を2012年より販売している。今回このシステム用の容器について、2種類の食品を1パックに収納できる2室タイプの新しい容器を開発した。これにより、以前から要望が高かった「カレー+ご飯」、「おかず+パスタ」などの人気メニューに対応可能となった。DNPは、専用の殺菌包装ラインと包装材を販売する。

単身者や共働き世帯の増加による個食化や調理の短時間化などのライフスタイルの変化にともない、電子レンジで加熱するだけで簡単に食べられるレディミールの需要が拡大している。DNPは、こうしたニーズに最適なパッケージとして加熱調理殺菌システム「Micvac」のライセンス契約をスウェーデンのMicvac社と締結している。「Micvac」は、専用容器に食材を充填し密封後、マイクロ波で加熱し、調理と殺菌を短時間で同時に行うシステム。そのため、ビタミンなどの栄養素を損なわず、野菜のシャキシャキ感など食材の美味しさを保持しながら、冷蔵での長期保存ができる。また、消費期限の延長による食品の廃棄ロスの削減により、国内でも利用が広がってきている。今回新たに、2種類の食品を1パックに収納できる2室タイプ容器を開発したことで、栄養バランスの良い一食完結タイプの食品がより提供しやすくなった。
このタイプは、欧州地域ですでに「カレー+ご飯」などに採用されているが、今回DNPは、持ち手部分を大きく持ちやすくするとともに、落としても割れにくいように形状を工夫し、コンパクトな容量にするなど、日本向けに改良を加えて開発した。



【「Micvac」の概要】
「Micvac」の製造プロセスは次の通り。
①専用容器に食材と調味用ソースを充填し、蓋材となるフィルムで密封。
②マイクロ波加熱により食材の調理・殺菌を同時に行う。
③その後、急速冷却する。
蓋材のフィルムに貼付された、特殊な機能をもったバルブ(ラベル)は、加熱により容器内圧が上昇すると容器内の蒸気を放出し、冷却工程では外気が流入しないよう密封する機能があるため、容器内での加熱調理殺菌を可能にしている。同システムで生産されたレディミールは長期の保存性に優れ、フードロスの削減にも効果的。今回の新容器(2室タイプ)では、中央仕切りのシール部を工夫することで1枚のバルブでも2室を同時に調理・殺菌することができる。



【今後の展開について】
DNPは「Micvac」の製造ラインと包装資材を国内外の食品メーカーに提供し、2020年度に12億円の売上を目指す。