凸版印刷 縄文集落をVRで再現、「下野谷遺跡」の魅力を紹介
2017年04月21日
凸版印刷(東京都千代田区、金子眞吾社長)は、国宝をはじめ地域のさまざまな文化資産をデジタルで再現し、人々が誇りを持てる観光資源として活用できる「デジタル文化財」の提供を推進している。
 今回、東京都西東京市が推進する「SHITANOYAブランド構想事業」に参画、西東京市にある南関東最大級の縄文遺跡「下野谷(したのや)遺跡」を高精細CGで復元し、当時の様子をVRコンテンツとして再現するスマートフォン向けアプリ「VR 下野谷縄文ミュージアム」を制作した。同アプリは無料アプリとして、2017年4月24日(月)より一般公開される。

■ 「VR 下野谷縄文ミュージアム」について
 下野谷遺跡にあった竪穴住居や掘立柱建物など縄文時代の集落を学術的根拠に基づき高精細CGで再現。広大な遺跡を上空から見た俯瞰映像などとともに、土器や石器などの遺物の3D画像やクイズを収録し、小学生から大人まで楽しみながら遺跡の魅力に触れることができる無料アプリ。
 具体的には、下野谷遺跡西集落を高精細CGで復元、GPSと連動させた特定スポットで縄文時代の竪穴住居の中での生活を360度のパノラマ状態で見ることができる。また特定エリアでは、上空から見た集落の風景も楽しめます。さらに出土した土器など縄文時代に使用されていた遺物を3D画像で再現し、360度回転させながら詳しく閲覧できる。その他、より詳しい知識を得るコーナーや、当時の生活をCGムービーで再現するコーナーなど、縄文時代の生活を楽しく学ぶことができる。

■ 「VR 下野谷縄文ミュージアム」の特長
・GPSに連動した、360度パノラマビューのVRコンテンツ
下野谷遺跡公園にて、GPSと連動し、竪穴住居の中の生活を360度パノラマVRで閲覧できる。
・クイズやCGムービーで楽しく学習
縄文時代に関するクイズや、当時の生活を紹介したCGムービーなどで、楽しく学習できる。
・多言語対応
スポットに合わせて自動再生されるコンテンツは、日本語・英語・中国語・韓国語に対応している。

■ 下野谷遺跡とそのCG復元について
 下野谷遺跡は、西東京市東伏見二丁目、三丁目、六丁目地内に所在している約134,000平方メートル(東京ドーム3個分)の規模を持ち、縄文時代中期(今から約5千年前から4千年前)に約千年間も続いた集落跡。発掘調査が重ねられる中で、竪穴住居が400箇所以上も発見され、縄文時代中期の典型的な「環状集落」の構造をしていることが明らかになった。この環状集落が小さな谷を挟んで東西に複数並んだ「双環状集落」として、南関東では傑出した規模と内容を誇っている。
 西東京市では、この遺跡に対する市民の関心が高まりから、一部を公有地とし、遺跡保護のため下野谷遺跡公園を2007年に開園した。さらに2015年には、都市化の進んだ市街地に縄文時代の大集落がほぼ全域残されていること、遺跡の規模も大きく内容も豊かであることから、未来に残すべき貴重な文化遺産として、下野谷遺跡公園を中心とした西集落の一部が国の史跡に指定されている。
 この下野谷遺跡のCG再現に際し、石神井川を見下ろす高台の森にあった集落と石神井川の湿地帯の当時の地形を取り込み、花粉分析や圧痕分析の結果を植生に反映している。遺物の3D化においては、土器は加曽利E式の他、長野県地方でよく見られる曽利式と関東地方の土器である連弧文式との折衷型の土器など下野谷遺跡の特徴を示す土器をピックアップ、欠損部分のデジタル復元も行っている。また、石器はデジタルで木製の柄を取り付け、当時の道具の姿を再現している。