凸版印刷 「仕事と介護の両立支援」の制度を拡充、10月から導入開始
2015年10月23日
 凸版印刷(東京都千代田区、金子眞吾社長)は、「仕事と介護の両立支援」の制度を大幅に拡充した。従業員向けにアンケートを実施し、労使で協議と検討を重ね、10月から導入を開始した。介護関連制度の適用要件の拡充、取得期間の延長などの施策によって従業員が安心して仕事に取り組める環境を構築し、企業活力の向上につなげていく。

 高齢化社会が急速に進展する中で、介護が必要となる人の割合は今後さらに増加すると考えられている。企業で働く従業員にとっても、家族の介護は誰もが直面する問題だ。介護の問題は、突発的に発生する、長期化する可能性が高い、さらには個々のさまざまな事情があることなどから、働き盛りの従業員の多くが家族を介護することに関して不安を抱えており、実際に家族を介護することになった場合には、多くの負担が発生し、介護を理由に離職を選択することも少なくない。
 凸版印刷では、これまでも「仕事と介護の両立支援」に取り組んできたが、中高年齢層の従業員を中心に、家族介護への不安を解消して安心して仕事に取り組むためにも、仕事と介護の両立支援の制度の更なる拡充は必須となっていた。こうした状況を踏まえ、凸版印刷は2015年1月に「介護実態とニーズ」の従業員アンケート調査を実施して、従業員の介護実態や介護関連施策へのニーズ等を把握し、3月にはこの課題に関する労使特別委員会の立ち上げを決定、同委員会での協議と検討を重ね、「仕事と介護の両立支援」の制度を大幅に拡充し、10月から導入を開始した。

■「仕事と介護の両立支援」の制度の拡充内容
1.介護関連制度の適用要件(要介護状態)の緩和
・介護関連の各種制度(介護休業、介護勤務短縮、介護休日、在宅勤務制度、ストック休暇)の適用要件を、介護対象家族※が、育児・介護休業法の「要介護状態」であることに加え、介護保険制度の「要介護状態」および「要支援状態」にまで拡充した。
※家族の範囲は、本人の配偶者、子、父母(配偶者の父母含む)および同居しかつ扶養している祖父母、兄弟姉妹、孫
2.仕事と介護の両立を可能にする柔軟な働き方の拡充
・介護休業と介護勤務短縮の両制度は、切り替えて取得できるが、その取得期間を、どちらかの制度が最初に適用になった日から従前の1年から3年までに延長した。
・介護休業は、通算して1年間とし、3年間の間で個々の事情に応じて複数回の分割取得ができるようになった。
・介護勤務短縮について、
(1) 制度を適用して3年までは、連続取得、複数回の分割取得ができるようになった。
(2) 1日につき最大2時間の勤務短縮に加え、1日につき最大2時間の時差出勤ができるようになった。
(3) 1週間の所定労働日数を3~5日の範囲で設定できるようになった。
3.介護休業期間中の経済的な支援
・介護休業期間中に支給する「介護休業手当」を、平均賃金の2.5割から4割に増額した。
・介護休日(年5日、要介護者2名以上は年10日)を、有給扱いにした。
4.転勤者の介護の事由による新幹線通勤
 同居している介護対象の家族のいる従業員が、転勤になった場合、新幹線による通勤(2時間以内)ができる。新幹線定期代は会社が負担する。
5.父母の介護のための転居による新幹線通勤
 これまで別居していた父母(配偶者の父母を含む)の介護のために、従業員が父母と同居して会社に通勤する場合、新幹線による通勤(2時間以内)ができる。なお、新幹線定期代のうち一部は本人負担になる。

■今後の予定 (検討継続して、2015年度内に導入する予定)
 今後さらに、仕事と介護の両立支援に関する情報提供を強化していく。
・従業員が介護保険に加入する40歳の年度に、介護に関する研修(eラーニング等)を実施
・各事業所に介護相談窓口を設定
・介護全般に関する情報を提供するホームページの開設
・外部専門機関による介護に関する専門相談窓口の開設