FFGS WING CITY ashigaraを見学
2015年07月09日
15カ国30名余が参加、最新情報の共有化を目的に
50年の歴史持つパッケージ印刷の業界団体
IPG(International Packaging Group)が来日
大阪総会に合わせ要望を実現

 国際的なパッケージ印刷業界団体であるIPG(International Packaging Group)が、4月30日、富士フイルムグローバルグラフィックシステムズ(以下、FFGS)のショールーム『FFGS WING CITY ashigara』(神奈川県南足柄市)の見学会を実施した。これは、大阪で開催したIPGの定例総会に合わせ、IPG会員からの要望を受けて実現したもので、15カ国から30名以上が参加した。

水性フレキソ印刷システムの
環境性・簡便性に関心集まる

 IPGは、1963年の設立以来、50年以上の歴史を持つパッケージ印刷の業界団体。現在、世界24カ国の会員企業で構成され、紙器パッケージ印刷会社が中心だが、一部、軟包装印刷(グラビア/フレキソ)を手がける企業もある。パッケージ印刷に関する先進技術や生産工程、マーケティングノウハウなどの最新情報の共有を主な目的として活動しており、日本からは古林紙工株式会社(大阪府)がホスト国メンバーとして参加した。
 『FFGS WING CITY ashigara』は、FFGSのパッケージソリューションを実機稼働やサンプル展示などで紹介する体験型のショールームで、フレキソ製版・印刷システムを中心とする『GRANPACS Lab.Center』と、パッケージ向けデジタル印刷システムを提案する『DIGITAL PRESS Innovation Center』から成る。昨年3月の開設から1年の間に、800社1600名の来場者を迎えている。
 見学会では、まずFFGSのスタッフより、パッケージ分野に対する取り組みや、環境適性の高い水性フレキソ印刷のソリューション、さらに、「確実な収益性アップ」をもたらすオフセット印刷業界向け省資源ソリューション『FUJIFILM SUPERIA』についてセミナー形式で紹介。その後、GRANPACS Lab.Center内で、フレキソ製版システム『FLENEX System』、パッケージ用ファインジェットプルーファー『GP―PRIMOJET Basic』、CI型フレキソ印刷機『MIRAFLEX』の実機を見学した。
『FLENEX System』は、DLEシステム(彫刻型)と水現像システムの2タイプをラインアップしているが、DLEシステムでは、FUJIFILMとHell Gravure Systems社のダブルブランドの彫刻機『DL―50w』を用い、フレキソ版をあらかじめスリーブにマウントした状態で彫刻し、リンス・印刷まで行える簡便性に注目が集まった。とくに、現在フレキソ製版を外注しているという参加者は、製版内製化の観点から期待を寄せていた。また、水現像システムについても、現在使用している溶剤現像システムからの切り替えを検討したいという声が聞かれた。
  『GP―PRIMOJET Basic』の実演では、本紙プルーフと印刷物とのカラーマッチング精度の高さをじっくりと確認。そして『MIRAFLEX』の印刷実演では、スリーブ方式によるジョブ交換の簡便性、刷り出しの早さ、溶剤臭のない作業環境の良さなどに注目が集まった。

Jet Press 720S
実験的なデモが注目の的に

 続いて、『DIGITAL PRESS Innovation Center』に移動し、厚紙対応のインクジェットデジタル印刷機『Jet Press 720S』の印刷実演や多彩なサンプルを見学。実演は、400gsmの厚紙にトランプ、チョコレート箱のバリアブルデータを出力し、Harris&Bruno社のコータを使用して、オフラインでUVニスコーティングを行うというもの。『Jet Press 720S』の広色域インクによる鮮やかな再現品質や、オフセット枚葉機同様の搬送方式による高い印字精度・信頼性が注目の的となった。
また、軟包装印刷用『低臭気UVインクジェット技術』の紹介では、実機展示はなかったものの、次世代の軟包装印刷システムとして高い関心が寄せられ、活発な質疑応答が繰り広げられた。
  『FFGS WING CITY ashigara』見学の後は、東京・品川のホテルで懇親会を開催。取締役・執行役員真茅久則ほかFFGSのスタッフがIPGメンバーと活発な情報交換を行い、交流を深めた。
 この席で、代表幹事であるJones Packaging Inc.のJames Lee氏が挨拶に立ち、「フレキソCI印刷機、ならびにJet Press 720Sの実演はとくに印象的で、想像以上に高い品質を確かめることができました。  また、この懇親会でも、IPGメンバーと    FFGSの皆さんとの間で多くの興味深い議論を交わすことができた。このような場を設けてくださったFFGSさんには深く感謝しております」と述べた。
 FFGSでは、今後さらにIPGとの連携を深め、パッケージ印刷ソリューションのワールドワイドでの展開とともに、より一層の製品拡充に取り組み、パッケージ印刷業界の発展に貢献していく。

XMF5千台目を北米に
圧倒的な生産性に高評価
Mercury RIPアーキテクチャに注目

 2007年の発売以来、優れた効率性・安定性などで高い評価を得ている富士フイルムのハイブリッドワークフローシステム『XMF』が、このほど、世界累計販売台数5000台を達成した。
 5000台目が導入されたのは、アメリカの印刷会社、Christmas City Printing社。1981年にレタープレス、グリーティングカード、招待状、名刺等の印刷所として創業した同社は、急速に大手総合商業印刷会社へと変貌を遂げた。Christmas City Printing社のバイスプレジデントChris Sicinski氏は、次のように語っている。「XMFの導入により、当社はこれまでのワークフローと比べて10倍の効率化を達成できました。面付けが統合され、顧客(ユーザー)の制限がなくなり、さらに3Dプルーフ機能が搭載されたことで、より迅速にジョブをこなせるようになり、お客さまにもとても喜んでいただけるようになりました」。
 XMFの最新バージョンV6・1は、Adobe社の高速レンダリング技術「Mercury RIPアーキテクチャ」をベースとした「ジョブの並行処理」により、従来比2~10倍の圧倒的な演算処理能力を実現。プリプレスの生産性向上に大きく寄与している。たとえば、CTPやプルーファー、デジタル印刷機への出力ジョブが重なった場合でも、〝処理待ち時間〟が最小限に抑えられ、各出力機をムダなく有効に運用することが可能。また、CTPセッター(67版機)複数台のRIP処理を1台のXMFでこなせるため、出力機に対するRIPの台数を大幅に減らすことができ、管理の手間やコストが削減できるだけでなく、出力機間の演算一致性をつねに確保することも可能になる。
 また、Webポータルシステム『XMF Remote』は、時間や距離の制約なしに校正・承認作業を進行できるオンライン校正機能や、作業の進行状況を〝見える化〟できる進捗管理機能などにより、クライアントや協力会社とのコミュニケーション、部門間・拠点間のやり取りを大幅に効率化することができる。最新のR10・1では、HTML5に完全対応し、タブレット端末も含めた幅広い環境で活用可能になっている。
 富士フイルムグローバルグラフィックシステムズ株式会社のワークフロー事業部長・辻重紀氏は、「XMFは、高度な自動化機能や多彩なリモート機能などによって、生産現場にも、コミュニケーション環境にも、大きな変革効果をもたらすワークフローシステムです。その〝変革力〟が世界市場で受け入れられていることを、大変うれしく思っています」と述べている。

パッケージ印刷のオンデマンド化訴え
小ロット生産を推奨するプリンター
富士ゼロが事例を紹介

 富士ゼロックス(株)は6月1日、自社オフィスで行ったセミナーの中で、パッケージ作成における推奨プリンター及び、パッケージ利用の事例を紹介した。
■Color 1000i Press
定型サイズなら郵便はがき~A3に対応可能で、毎分100ページ(A4)の高速生産。昨年12月にゴールド/シルバートナー対応にバージョンアップして発売された。
■Versant2100Press
定型サイズ郵便はがき~A3に対応可能、毎分100ページ(A4)の生産性は1000i Pressと同等だが、厚紙での作成となると生産性は80%に落ちる。第11回エコプロダクツ大賞エコプロダクツ部門経済産業大臣賞受賞。2014年度グッドデザイン賞受賞。
■Xerox iGEN 150Press
定型サイズB5~B3に対応可能。毎分137ページの高速生産。厚紙、パッケージ専用として生産性を高めるのに最適。
(2015年6月2日号印刷タイムス掲載)