印刷のいろはFESTA
2015年05月10日


印刷のいろはFESTA
金羊社と活版印刷工房の合同企画で
2日間で2180人が訪れ印刷体験を楽しむ

海外の絵本の紹介と読み聞かせも
今こそ紙の絵本を手に取って
レンタル会社ワールドライブラリーの協力で

 『印刷のいろはFESTA』が金羊社(東京都大田区、浅野健社長)本社で4月17日と18日の2日間開催され、2180人が訪れた。これは2009年から始まった金羊社と活版印刷工房「ALL RIGHT PRINTING」による合同企画で年に一度の印刷祭りだ。金羊社の1階から4階までが会場となり、盛りだくさんな印刷加工体験、イベントや展示などでバラエティーに富んだ内容でまさに印刷のテーマーパークだ。
 会場に入る前にいろは屋台が陣取り、入口を入ると、クリエーターたちの個性的なグッズがずらりと並んだいろはマーケットのほか、ドイツ製のハイデルベルグプラテン機と呼ばれる自動の活版印刷機の実演を見る。この機械は重厚なボディー、機関車のような音で、とてもシンプルな仕組みで印刷の様子がよくわかる。
 さらに1階の奥に行くと、印刷工場でやっている紙積み体験ができ、カッティングマシンの実演では金羊社のキャラクター〝きんようちゃん〟の帽子をカッティング。滑らかなカッティングに、実演を見ていた来場者から歓声があがった。
 2階には、太陽堂封筒(新宿区、吉澤和江社長)による封筒作り体験だ。昨年も好評だった体験コーナーだが、今年はさらにパワーアップし、①角2封筒、②名刺が入る封筒、③ハガキが入る封筒、④「絵馬」の4つのタイプからつくりたい封筒を選んでオリジナルな封筒をつくる。中でも角2封筒づくりが人気で、思うままかわいくデコって世界にひとつだけしかないオリジナル封筒をつくり、参加者は満足な笑みを浮かべていた。また、今回は合成紙ユポの協力を得た。
 3階には、モリサワの協力でフォント作成体験があり、4階には和綴じ製本体験、色並べゲーム、ワールドライブラリー、トークショーのコーナーのほか、段ボール迷路、カレンダー作りや毎年大好評のアンパンやクッキーを販売するいろは屋台があり、混雑していた。中でも、箔押し・スクリーン印刷・活版印刷を体験しながら4月始まりのカレンダーを仕上げていくカレンダー作りはまるで小さな工房にいるような内容で、入場制限するほどの人気だった。
 いろはFESTAに対して、「印刷にはこの先どんな可能性があるのか、体験をとおして少しでも印刷と印刷にまつわる世界に興味をもってもらえたら嬉しい」という主催者の熱い思いがある。


10カ国と契約65冊を揃える

 いろはFESTAに、ワールドライブラリー(東京都港区、野本貴久社長)が出展し、読み聞かせイベントと絵本の直売会を実施した。
 ワールドライブラリーは、カーディラーや歯医者の待合室など子どもが集まる場所に書店では買えない海外の絵本を設置し、広い世界を知るきっかけとなる海外の絵本をレンタルするプログラム『WORLD LIBRARY』を提供している。同プログラムは毎月、異なったラインアップで絵本を届け、前月に届けた絵本と交換することでいつでもキレイな絵本が揃う。
 同FESTAでは、金羊社が制作した大きな絵本『ちぐはぐソックス(オランダ)』を読み聞かせるイベントを3回行った。また絵本の直売会では、日本の絵本とは違った魅力が感じられ購入する来場者も多かった。
 絵本は子どもたちだけでなく我々大人たちの癒しともなる。デジタル社会の今でこそ、紙の絵本を手に取ってさわり、母親たちが読み聞かせる必要があるのではないか。世界の絵本は子どもたちの想像力を膨らませ、国際感覚を育てる。
 レンタルプログラム『WORLD LIBRARY』では現在、保育園、カーディラー、歯医者など100店舗と契約済み、今年度の契約目標を500店舗としている。絵本の契約国数は現在10カ国、今年度の目標15カ国。欧米が主だがアジアでは韓国と契約。日本語に翻訳された絵本は65冊、今年度88冊を目標としている。(2015年5月10日号掲載)