お客様の「もっと」にお応えする印刷会社へ
2015年05月10日


お客様の「もっと」にお応えする印刷会社へ

マージネット(和歌山県)
各種ニーズに対応する圧着ハガキ
印刷から封入・発送まで

 「お客様の『もっと』にお応えする印刷会社」を企業理念に掲げて事業を展開しているマージネット(和歌山県西牟婁郡、池田朗社長)では、同社が運営している圧着ハガキファクトリーの事業概要を「JP2015情報・印刷産業展」で発表する。
 同社は、昭和52年2月にデザイン会社「株式会社ぱじゃ」として設立され、平成14年11月に同業他社と対等合併し、「株式会社マージネット」に社名変更したことを契機にB2ワイド4色機と中綴じ・無線綴じを導入し、総合印刷会社へと業態を変革させた。
 以来、設備進化に積極的に取り組み、現在では企画・デザインから印刷・製本・宛名印字・封入・発送まで自社で一貫体制を実現する体制を整えている。
 同社が設備強化を図った理由としては、15年前の「平成の大合併」によって、周辺にあった5つの市町村が合併したことが挙げられる。
 合併前は各市町村の広報誌などの仕事が印刷会社の下請けとして同社に入っていたが、合併後に1つになり、「これではいけない」と考えた池田社長は、印刷機などを導入することで生産体制を強化して県外の仕事を受注することを決めた。
 「周辺にある印刷会社では、すでに印刷機を導入しており、後発となった当社では同じことをしても需要は少ないと判断し、付加価値を高められる特色を出そうと考えました。印刷会社としては歴史の浅い会社ではありますが、過去にとらわれず、常に新しい技術に取り組んで商品づくりを行っていると自負しています」と池田社長は語る。
 実際に、今日では必須技術となっているCTP・CIP3を創業当初から採り入れているほか、印刷技術1級・2級を取得したオペレーターを中心に社員全員が一丸となって商品づくりに励んでいる。
 5年前にはUV印刷機を導入し、和歌山県内はもとより東京都内に営業拠点を設け、キラプリ印刷(UVカラー擬似エンボス印刷)をはじめ、UV圧着ハガキやクリアファイルなどの特殊印刷から一般商業印刷まで幅広く営業活動を行うまでに至っている。
 特に、圧着ハガキでは多品種・小ロットはもちろん、在庫管理といった顧客の悩みをしっかりと捉え、ビジネスパートナーと位置付けられる印刷会社を目指している。
 同社が主力商品として取り扱っている圧着ハガキは、ダイレクトメールなどでよく使われているもので、通常の印刷に加えて専用のニスを表面に塗布し、熱圧着することができるもの。通常のハガキサイズの2~3倍の情報量を盛り込むことができ、高い広告効果が見込める。
 同社では、通常のV型圧着ハガキのほか、Z型タイプ、R型(往復ハガキ)タイプ、大型(A4判)タイプと多数の種類に対応しているほか、独自のサイズも相談に応じられるようにしている。
 何より同社が市場から高い評価を得ているのは、印刷から封入封緘(アセンブリ作業)をして発送を代行するまでをワンストップで行える体制が構築されていることであり、DM発送担当者の業務軽減とトータルコストの削減をサポートしている。
 例えば、新しく印刷したパンフレットと使用中の申込書を封筒に入れて発送したい場合、パンフレットの印刷用データのほかに、使用中の申込書を同社に送れば、アセンブリ作業を行い、発送担当者の作業をなくすことが可能となる。
 「当社に発注していただければ、窓口をひとつにすることができ、スケジュール管理が容易になります。数社に発注した場合と比較して余計な経費がかからずに済みますし、アセンブリ作業に時間を取られることがなく、他の業務に専念できるようになります」と池田社長は自信を示す。
 さらに、同社ではオフィス環境をより効率的な空間にするために、同社で製作した印刷物を専用倉庫において必要となる時まで責任を持って保管するサービス(半年間は無料)を行っている。
 このサービスを利用すれば、在庫数や使用状況も把握することができるため、次回の発注の際に適した量での発注も可能となる。
 「必要な部数を必要になった時に、指定箇所へ発送できますので、お客様のオフィス内に置かれていた印刷物の入った段ボールがなくなり、より業務を行いやすいオフィス環境を提供することができます。
 印刷物発注の担当者が今まで行っていた業務に印刷物の保管場所の確保、残り部数の確認、いくつかの段ボールから印刷物を取り出す作業がありましたが、これらの作業を当社では請け負っています。印刷物を保管するスペースや担当者が行う業務をカットし、新たなコストダウンが可能になります」と池田社長は語っている。
 一方、圧着ハガキファクトリーを運営するマージネットでは付加価値を高めた印刷物の提供にも力を入れている。
 同社では、5年前にUV印刷機を導入したことを契機に、新たにUV疑似エンボス印刷「キラプリ印刷」を商品化。パンフレットやポスター・会社案内などにおいて、ただ見るだけでなく、その質感を手にとって感じてみたくなるインパクト効果抜群の高付加価値印刷を市場に投入している。
 オリジナリティーに溢れた印刷物の「キラプリ印刷」では、印刷する絵柄に合わせて、光沢を出したり消したりする印刷技法を採用。全面にPP加工を行うものと比べて、より光沢部分が強調されるため、インパクト効果が高まり、より高級感が演出できる。
 「UV印刷機の導入によって、通常の印刷機では印刷が不可能だった特殊紙やホログラム紙への印刷が可能となりました。よりインパクトを出すために、チェンジリング技法を用いた印刷を行うことによって擬似エンボスに高い視覚効果を出すことができるようになり、全国展開を図っていきたいです」と池田社長は示す。
 このほかにも、同社ではカッティングマシンや箔押し機といった加工機の導入にも力を入れ、差別化を図っている。
 「どこでも印刷できるものは価格が下がるだけです。そこで勝負をしていたら収益は確保できません。アイデアを駆使した商品の開発に力を入れていきます」と池田社長は今後の展開について語っている。
 これらのアイデア商品とサービスをもって同社が運営する圧着ハガキファクトリーでは5月14日から開催される「JP2015情報・印刷産業展」に出展し、協業できるパートナーを見つけ出す。
 「これまで当社では、新しい機械を入れてきましたが、大々的にPRすることはありませんでした。昨年10月に私が社長に就任して以来、『このままではダメではないか』と考え、今年は挑戦してみようということで、圧着ハガキで展示会に出していきます。取引をしていただくためのきっかけとして圧着ハガキで勝負したいと考えています」と池田社長は語っている。
 現在では、サイトを通じて、北海道から沖縄まで仕事を請け負うまでに至っている同社の強みには、品質・価格はもちろん、速さが挙げられる。実際にデータを受け取ってから最短2日で出荷できる体制が整っている。
 さらに、デザイン会社としての実績から企画提案力を保持しており、顧客ニーズに適材適所でアドバイスできるところも好評を得ている。生産面においても、印刷工場に4色機を2台、2色機と6色機が導入されているほか、オンデマンド印刷機も保有しており、大ロットから小ロットまで幅広いニーズに対応している。
 「私の方針としては、まずは圧着ハガキで前に出て一本立ちさせたいです。その次には新たな戦略となるものを明確に打ち出して営業マンが走るような形にしたいです」と池田社長は述べている。
 そんな池田社長が描く今後の同社の姿としては、数年後に本社と印刷・製本工場をひとつにまとめること。「遅くとも2年後にはひとつの場所に事務所と工場をまとめたいですね。そのためには、今年度より前に出ていき、お客様に喜ばれる商品を作っていかなければと考えています」と不退転の決意を抱いている。(2015年5月10日掲載)