大日本印刷 電子書籍を安全に収納・閲覧する「TinySmart」を電子図書館に提案
2012年01月19日

大日本印刷(DNP、北島義俊社長)は、暗号化した電子書籍データをDNPが開発した高セキュリティなmicroSDカード「TinySmart(タイニースマート)」に格納し、タブレット型端末で閲覧できる専用ソフトと共に提供を開始した。
TinySmartは、ICカード用の高セキュリティな基本OSを搭載しており、専用の暗号・復号ソフトを利用することで、電子書籍データの不正コピーを 防止するほか、端末やTinySmartの盗難・紛失の場合にも電子書籍データの漏洩を防ぐなど、コンテンツの安全な管理を行うことができる。
このTinySmartと専用ソフトが、1月14日から札幌市中央図書館が実施する電子図書館実証実験に採用された。
TinySmartは、安全性の高いICチップ(セキュアチップ)と大容量Flashメモリーを搭載した高セキュリティなmicroSDカード。IC チップとして、クレジットカードや電子マネー、ネットワーク認証などに利用されているものと同等のICカード用高セキュリティチップを搭載している。 TinySmartは、microSD用スロットがある機器で、ICカードと同様のセキュリティ機能を専用リーダーライターなしで利用できる。
DNPは2009年11月に、世界で初めてICカード用マルチOSを搭載したMULTOS版TinySmartを開発し、それ以来、電子コンテンツの安全 な保管用メディアとして販売してきた。直近ではAndroidを搭載したスマートフォンやタブレット型端末などの急速な普及にともない、 TinySmartの利用が増加している。これに対して、不正アクセスや情報漏洩などのリスクを軽減するため、Android搭載端末での認証や決済にお けるセキュリティ強化が求められており、DNPは2011年9月から、Android搭載端末でTinySmartを使用するためのドライバも提供している。

【電子図書館実証実験におけるTinySmartの役割】
札幌市中央図書館は、今後の電子書籍の貸出サービスを想定して、電子書籍のメリットや課題を検証するため、電子図書館実証実験を行っている。実証実験で は、自宅のパソコンやテレビ、図書館から貸与するタブレット型端末などの機器を利用して、約20タイトルの電子書籍を実験に応募したモニターが、機器によ る見え方や使い勝手などを検証する。
図書館の利用者の多くは、自分自身で電子書籍をダウンロードした経験が無いことから、今回DNPは、暗号化した電子書籍データを格納した TinySmartと、それを搭載したタブレット型端末を利用者に貸し出す方法を提案し、採用となった。また、以下の機能により、TinySmartの Flashメモリーに保存した電子書籍データを安全に取り扱うことができる。
1. メディア盗難・紛失時の情報漏洩及び不正コピー対策
セキュアチップ中に、復号に必要な鍵を保管することにより、電子書籍データへのアクセスが専用ソフト以外からは困難
Flashメモリーに保存された電子書籍データは暗号化されているため、不正コピーされても閲覧不能
予めTinySmartにインストールされた専用ソフト(TinySmart ebook viewer)と組み合わせることで、安全にコンテンツを復号し閲覧が可能に
2. 端末盗難・紛失時の情報漏洩対策
閲覧時に利用者が端末から入力した暗証番号とTinySmart内に保存されている暗証番号を認証した後、コンテンツ一覧を表示
3. 起動管理
専用ソフトが起動する際にTinySmartとの間で認証を行い、正しい組み合わせでのみ起動を許可

TinySmartを利用した電子書籍の利用イメージ
【価格(税抜き)】
microSDカード「TinySmart」1枚(Flashメモリー容量4GB)、約2,000円
※ データ書込等は別途費用が必要。